暮らしのひと手間が、より良い日々を育てる。Dashi-ChaとWellness socks by GLEN CLYDEで過ごす穏やかな時間

暮らしのひと手間が、より良い日々を育てる。Dashi-ChaとWellness socks by GLEN CLYDEで過ごす穏やかな時間

多忙な日々の中で、効率ばかりを重視する生活が窮屈に感じることもあるでしょう。そんな時は立ち止まって、日々の選択を意識することで、より豊かな生活が送れるかもしれません。
今回は、飲むおだし「Dashi-Cha」の開発に携わった「味の素」の中田匠さんと、悩みに寄り添うソックス「Wellness socks by GLEN CLYDE」の代表取締役社長・橋本満さんに、それぞれの商品が生まれた背景や、毎日を心穏やかに過ごすために込められた商品への想いを伺いました。

 

中田匠さん

2017年に味の素㈱入社。「味の素®」「ほんだし®」をはじめとする家庭用製品の営業に従事。
その後、2021年より、調味料事業部 新領域Gにて商品開発・マーケティングを担当。食の価値を向
上・拡張させる体験が作れるよう尽力中。

 

橋本満さん/ 株式会社グレン・クライド 代表取締役社長

ソックスを扱う会社で働き始めたことを機に、ソックスの奥深さを実感。「価値をもっと高めたい」という思いでグレン・クライドを創業。「靴下の価値向上」と「新しい価格帯の構築」を目指す中で、くるぶし丈の「アンクルソックス」を日本で初めて開発、ビームスへの商品提供でヒット。その後は、オリジナルブランド「CHUP」が海外でのブランディングに成功し、2017年には穴が開いたら交換するサービスを付帯した「LIFE LONG」をリリース、これまで累計9万足以上販売する。
・創業以来ものづくりのコンセプトは「存在感」「丈夫」「履きやすい」
・ソックスで「人々を動かしたい」「 新しい価値をつくりたい」と思っている。

 

ー まずは、中田さんから「Dashi-Cha」について教えてください。

中田さん:「Dashi-Cha」は、お茶を飲むように日常的にだしを楽しむ文化をつくりたい、という想いを込めて開発した “ドリップ式飲むおだし” です。「Dashi-Cha」を入れると、豊かな香りが広がり、黄金色のおだしが抽出されるのですが、それらを五感を通じて感じていただくことで「今この瞬間」に没入できる。つまり、マインドフルな時間を味わうことができるんです。現代人は仕事に家事にと忙しい方が多く、カラダの健康と「時短」「簡単」を両立させることを目的とした商品は多くありました。でも、丁寧に時間を使った、心の健康を目的とした商品があってもいいじゃないか。そう思ったのが開発のきっかけです。

仕事やプライベートで毎日忙しく過ごしていると、なかなか自分の時間を取るのが難しいですよね。自身も「日々の業務や育児に追われて、自分の時間が取れていないな」と感じることはよくあります。そういった方々にも、この「Dashi-Cha」を入れて飲む時間だけは、心を落ち着けていただけたらなと思っています。
そもそも「自分の時間を取れていないな」ということに気づけていない方もいらっしゃるはず。実際に「Dashi-Cha」を飲んだ方から「ほっとした」「リラックスできた」「自分の時間を作る大切さを思い出した」と感想をいただけることもあり、嬉しいです。

 

ー だしの魅力はどのようなものだと思いますか?

中田さん:だしの魅力は、幼少期から慣れ親しんでいるからこそ、飲んだ時にホッとし
たり、心が落ち着いたりすることだと思っています。とはいえ、共働きの夫婦が増えたり、家事にかける時間が減っている家が多いなかで、だしを一からとることのハードルは年々上がっていると思います。そのような状況でも、「Dashi-Cha」を使用いただければ、手軽にだしを楽しんでいただくことが出来ます。

 

ー 橋本さんは靴下の開発などで忙しい日々を過ごしていると思いますが、出汁をとったり、飲んだりする習慣はありますか?

橋本さん:実は子どもの頃から料理が好きで、毎日朝早く起きてのんびりしながら、1時間くらいかけて鰹節や昆布から出汁をとるのがルーティンになっています。たまに忙しくて出汁をとれない日もあるのですが、そんな日は1日が物足りなく感じます。海外出張や旅行に行ったときも、帰ったら出汁の香りを始め、味噌や醤油といった発酵物も恋しくなりますね。

 

ー 「Dashi-Cha」が今の形になるまで、どのような開発経緯があったのでしょうか?

中田さん:「Dashi-Cha」のフレーバーは「かつお」「とまと」「ごぼう」の3種類。レシピは、ミシュラン二つ星「傳」の長谷川在佑シェフに監修をお願いしました。
お客様が求めている方向性をヒアリングし、研究所のメンバーや工場の方々と、どのようなフレーバーがいいのか、どのような形態がいいのかなど、ある程度コンセプトに余白を持たせた上で、議論や試作を重ねました。生活者の方によりおいしく楽しんでいただくために数年単位で試行錯誤を重ね、静岡県焼津産の鰹節を「Dashi-Cha」に適した形に開発しています。

さらに、「Dashi-Cha」では季節感を大事にしながら、「こんな食材からでも出汁が取れるんだ」という驚きを感じていただきたいと思っています。そこで、ピュアなお出汁を味わうものとして「かつお」を、お出汁の広がりを感じていただくものとして「トマト」と「ごぼう」をセレクトしました。

 

 

 

ー 続いて、橋本さんから「Wellness socks」について教えてください。

橋本さん:悩みに寄り添う「Wellness socks」は、自分にとって有効なものを選べるようになった時代だからこそ、お客様が期待する価値に応えられるような商品を目指しています。薬のように悩みを直接解決するわけではありませんが、わたしたちの靴下を履くことで、「少し快適になった」というふうに、良い生活がより良くなるようなイメージでつくっています。

今回お届けする「Traceless / ゴムとさよならするソックス」はゴムを使用しないので締め付けがありません。さらに、職人が一目一目を手で縫い合わせていく「ハンドリンキング」を採用し、つま先の縫い目が当たってしまうストレスを軽減しています。糸を紡績したときに落ちたコットンをもう1度バージンコットンと合わせたリサイクルコットンを使用し、かかととつま先に補強を入れることで、環境に配慮しつつ、長く愛用していただけるようなつくりにしました。

 

 

ー ひとつひとつに時間をかけ、丁寧なものづくりに励む橋本さん。靴下を開発するときに大切にしていることを教えてください。

橋本さん:職人さんにただ発注書を渡すのではなく、自分たちが最終的にほしい商品や企画の背景も一緒に伝えるようにしています。その上で「どうでしょうか?」と、職人さんから意見をもらえるような余白をつくっておくんです。そうすることで、職人さんから「こういう方法もありますよ」と提案をもらえることがあって。互いに出来上がりのゴール地点をイメージしながら、僕たちの目線と職人さんの目線を活かして作ることを意識しています。

また、「Traceless / ゴムとさよならするソックス」の履き口の部分は、ゴムを使用せず、シリコンを本体内側に薄く塗っています。これは、0.1ミリ単位でベストな厚みになるように調整しました。靴下を開発するときは試作を繰り返すので、開発の過程で無駄が生まれてしまうこともあるのですが、最後のひとさじが価値につながるため、最後まで手は抜きません。

 

 

ー 橋本さんから「最後のひとさじが大事」という話がありましたが、中田さんは「Dashi-Cha」の開発で共通するところはありますか?

中田さん:ヨガスタジオの方に監修いただき、ただ淹れて飲むだけではなく、「マインドフルネスドリンク」として飲む作法も作りました。五感を使って最大限楽しめるように細やかな設計ができたのは、最後まで時間をかけたからこそ。日本の出汁文化だけでなく、心に対してポジティブなアプローチがしたい、というメッセージを伝えることができたと思います。

 

ー 「マインドフルネス」は、コロナ禍でより注目を集めた印象です。さまざまな制限があるなかで思うようにいかない場面もあったかと思いますが、橋本さんはこの時期をどのように過ごしていましたか?

 橋本さん:通常だといつまでにリリースをしなければいけない、というゴールがある程度決まっています。しかし、僕たちはコロナ禍で店舗が閉まっている状況が続いていたので、ゴールを決めてもすぐに結果を出すのが難しいのであれば、ゆっくりと進んでいけばいいのではと考え、靴下の試着、わたしたちの会社で言う「テイスティング」の時間を長くとることができました。半年間履き倒すことで、たとえば「丈夫さ」とは違うコンセプトでつくっていたものが意外と丈夫だったと気づけるなど、商品が謳っている特徴とは違う他の特徴を発見することができました。

 

ー 靴下がお好きだという中田さん。橋本さんのこだわりを聞いて、どのような印象を持ちましたか?

中田さん:入社1年目にデザインが派手な靴下を履いてよく注意されていたんですが、それでも履くのをやめなかったくらいには、わたし自身靴下が大好きなんです!
ただ、これまではデザインを重視して、履き心地はおろそかになっていました。今日、橋本さんと対談させていただくということで、実際に「Wellness socks」を購入し履いてきましたが、肌に触れた瞬間、感動しました。履き心地や肌触りが、これまで履いていた靴下とはまるで違うということを実感したんです。お話を伺ってみて、靴下を選ぶときはデザインだけでなく、自分にしっかり馴染むかどうかなども重要だな、と思いました。

 

 

ー 毎日のお仕事のなかで、「ひと手間」を大切にしているお二人。最後に、暮らしのなかで意識してる「自分のひと手間」があれば、ぜひ教えてください。

橋本さん:いくつか目標があるんですが、そのうちの1つが、いくつになっても自分の歯でおいしくご飯を食べること。そのために、朝起きてご飯をつくっている間に歯を2回磨いています。もうひとつは、ストレッチです。日々ストレッチをしているとだんだん自分の体がわかってくるので、気になるところを集中的に伸ばすようにしています。この2つが朝ごはんを作っている間のルーティーンです。

中田さん:本を買うときは、本屋まで出向いて買うようにしています。今の時代、インターネットで本を購入したり、書評レビューで本を読まずに内容を知ることもできます。しかし、わたしは本屋に行くこと、丁寧に選んで購入すること、イチから全て読むことが物書きの方に対する最大限のリスペクトだと思っているので、本屋に出向いて購入するということを大切にしています。

監修者情報

株式会社グレン・クライド 代表取締役社長

橋本 満

ソックスを扱う会社で働き始めたことを機に、ソックスの奥深さを実感。「価値をもっと高めたい」という思いでグレン・クライドを創業。「靴下の価値向上」と「新しい価格帯の構築」を目指す中で、くるぶし丈の「アンクルソックス」を日本で初めて開発、ビームスへの商品提供でヒット。その後は、オリジナルブランド「CHUP」が海外でのブランディングに成功し、2017年には穴が開いたら交換するサービスを付帯した「LIFE LONG」をリリース、これまで累計9万足以上販売する。創業以来ものづくりのコンセプトは「存在感」「丈夫」「履きやすい」ソックスで「人々を動かしたい」「 新しい価値をつくりたい」と思っている。

執筆記事一覧

ソックスを扱う会社で働き始めたことを機に、ソックスの奥深さを実感。「価値をもっと高めたい」という思いでグレン・クライドを創業。「靴下の価値向上」と「新しい価格帯の構築」を目指す中で、くるぶし丈の「アンクルソックス」を日本で初めて開発、ビームスへの商品提供でヒット。その後は、オリジナルブランド「CHUP」が海外でのブランディングに成功し、2017年には穴が開いたら交換するサービスを付帯した「LIFE LONG」をリリース、これまで累計9万足以上販売する。創業以来ものづくりのコンセプトは「存在感」「丈夫」「履きやすい」ソックスで「人々を動かしたい」「 新しい価値をつくりたい」と思っている。

執筆記事一覧